最高裁判所第三小法廷 昭和24(れ)2223 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人井上守三の上告趣意は、末尾に添えた書面記載の通りである。
上告趣意第一点について。
原判決は、本件の罪となるべき事実として、被告人がA外二名と「花札を使用し
俗に馬鹿花と称する賭銭博奕をした」と判示していることは所論の通りである。し
かし、花札を使用した事実が判示されている以上、勝負を争う具体的方法が説明さ
れていなくても、「偶然ノ輸贏」を争つたことは明らかであるから、原判決の認定
した事実の程度で賭博罪の犯罪事実の判示としては充分である。されば、原判決に
は所論のような違法はなく論旨は理由がない。
同第二点について。
原審は、被告人が(一)昭和一九年四月二六日岡山区裁判所において常習賭博罪
により懲役四月に(二)昭和二〇年一一月七日同裁判所において同罪により懲役一
〇月に処せられたにかゝわらず本件賭博を行つた事実を考慮して賭博の常習性を認
定したものであつて、これらの証拠からそのように認定することは実験法則に反す
るものではない。所論は、原審に事実の誤認があるという主張を前提として法条の
適用を誤つた違法があるというのであるから、上告の適法な理由として採用するこ
とができない。
同第三点について。
論旨は、原審の量刑が不当であることを主張するものであるから、上告の適法な
理由とならない。
よつて、本件上告を理由ないものと認め、旧刑訴法第四四六条に従い主文の通り
判決する。
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以上は、当小法廷裁判官全員の一致した意見である。
検察官 安平政吉関与
昭和二四年一一月二二日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎
裁判官 井 上 登
裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
裁判官 穂 積 重 遠
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